まず詳しく皮膚の症状のことを伺います。いつ頃からはじまったか、季節によって悪化するか、かゆみがどの程度か、食事内容やおやつの有無などです。他の病院で治療を受けていた方にはわかる範囲でその内容を教えてください。
体重、体温測定、触診、聴診、皮膚症状のチェックなどを行います。
最も重要な検査で特に感染症を徹底的にチェックします。数回繰り返すこともありますが、皮膚病を診断するうえでのスタートとなるのでご了承ください。主に以下の3種類の検査を行います。
- 皮膚押捺検査(セロテープで皮膚表面の細菌などをチェックします)
- 皮膚スクレーピング検査(ふけを採取し、寄生虫、真菌をチェックします)
- 抜毛検査(毛を抜いて毛根の状態、毛の構造、真菌のチェックをします)
近年、抗生物質が効きにくい細菌感染が皮膚病で増加しています。培養検査を実施することで効果的な抗生物質を選択することができます。当院では積極的にこの検査を実施します。方法は病変部を綿棒のようなもので拭うだけです。それを検査センターへ提出します。結果は4、5日で出ます。
必要な場合に行います。ホルモン性疾患を疑う場合やアレルギー検査の際にも採血が必要です。
直径6㎜の円形に皮膚を切り取り、それを病理検査という精密検査に出します(当院では院内で検査します)。
特殊な皮膚病、脱毛症の原因、腫瘍の疑いがある場合などに実施します。局所麻酔が必要で、顔などの病変には全身麻酔をかけて皮膚を採取します。採取後は2針の縫合をします。
治療の効果を確認します。治療開始から1から2週間後の場合が多いですが、ご都合に合わせるようにします。よければ継続し、悪ければ治療法を変更することもあります。